solo exhibition「 集 積 ・ 」2016/11/02
これまで時空間と光にこだわったインスタレーション作品を得意としてきた彫刻家の横溝美由紀。今回、彼女が挑むものは平面作品だ。平面という形式は絵画といえるが、横溝はそれを彫刻だと断言する。平面的な絵画といえども物質。彫刻を制作する方法論と同様な手法で形作る絵画は彫刻となる。横溝の場合、描くというよりは積み上げて行く行為の集積といえる。
水平と垂直の無数の線の交わる場に、時間を封じ込めた。その作品群を観た時、過去に観た彼女のインスタレーションを平面に置き換えて、再構築しているような印象を受けた。イリュージョンが展開する絵画空間に、その物質性と時間を封じ込めたのが、横溝美由紀の彫刻的絵画世界だといえよう。
加藤義夫(キュレーター/美術評論家)
横 溝 美 由 紀 「 集 積 ・ 」
2016年11月4日(金)– 12月4日(日)
水 − 日 12:00 – 19:00
ozasakyoto
京都市上京区堀川通今出川南 西陣産業会館 207(西陣織会館西館)
www.artozasa.com